■晴れ女パワー
旅行の日程中のベトナム中部の天気予報はオール雨だったが、わたしは強力な晴れ女なので(だって雨の日は出かけないもん)半分大丈夫じゃないかな〜と思っていた。お気楽人間である。
飛行機がホーチミンに到着した時、やはり晴天だった。
さすがは晴れ女!
入国した後、日本での春仕様の服装からベトナム用の夏仕様に着替え、国内線まで移動した。
国内線の手続きを済ませ、待合椅子に座ったと同時に何だか雨音が・・・。窓の外を見ると、
大雨だった・・・。
それがだんだんひどくなり、雷まで鳴り出した。いや、今から行くフエは晴れだろう。
雨だった・・・。
フエに着くと、ガイドのヒィウさんが待ってくれていた。
「夕食はフエの宮廷料理はいかがですか?」
と言ってくれたが、ぜ〜んぜんお腹が減ってないわたし達は、ローカル料理店をお願いした。
今回の旅行は食いしん坊のOさんが組んだので、レストランは現地決めで現地払い。行きたい観光地だけをチョイスし、送迎、案内にはガイドをつけ、厳選されたホテルに泊まる。言わば、旅行を大人買いした気分である。
フエの道路は空いていて、ホーチミンしか知らない私は「さすが田舎」と思った。U子ちゃんは初めての海外旅行だというのに、全然動じてない。さすがは冷静AB型である。
■持ち物自慢
「Ngoc Anh」というレストランで夕食をとった。機内食でお腹がすいてなかったはずなのに、飲むわ、食べるわ、きれいに完食した。
■Ngoc Anhの料理

食後ヒィウさんが、刺繍のショップに連れて行ってくれた。遠くから見ると写真のような細かい綺麗な出来栄えにびっくりした。もちろんお値段もそれなりに・・・。
■刺繍 絵ですかこれは!?刺繍です。 (右)リバーシブルなのだ

ヒィウさんがわたしの時計を見て、
「いいですね。その時計。」
というので見せてあげた。フックが着いていて、かばんなどに掛けられるようになっており、いつも旅行に持って行く中国製の安物だ。
「へっへっへー!いいでしょう!」
と自慢すると、
「メイド・イン・メラミンですね。」
とヒィウさんは言った。メイド・イン・チャイナと言わないところが憎らしい。
今度、ヒィウさんが取り出したのは、日本製のボールペン。
「このボールペンはすばらしいんですよ。」
と言った。そのボールペンには消しゴムが付いていた。砂消しか?と思ったが、そのペンで書いたものはその消しゴムで綺麗に消せるようになっていた。
「そんなボールペン初めて見た!」
と関心する日本人。自慢するベトナム人。
何かがおかしい・・・。
後日、日本の文房具コーナーで確かめるとそういうボールペンが売っていた。ベトナム人に教えられるとは!
その後ホテルに到着し、ホテルの窓からチャンティエン橋が見えた。ライトアップされていたが、色は毒々しかった。
■チャンティエン橋 色は何だかいかがわしい・・・
■デジカメ画像に大喜び
今日は曇りのち雨といった天気で、相変わらず降ったり止んだりだったが、観光するにはそんなに弊害はなく、ひとまず安心だった。
まず、遊覧船でフン川を渡った。待っていた遊覧船は貸切で、何もない船内にポツンと人数分のイスが置かれているだけだった。そして、船頭さんは女性で、女性の子供達はお母さんが仕事中、その船で一緒に過ごしているようだった。
■貸切♪ なんだけど・・・落ち着かない

そこの子供がカメラに興味を持ったので、男の子の顔をアップで写してプレビューで見せてあげるとすごく喜んで、何度もその画像を確かめに来た。すぐにプリントできたらその場であげられたのに、残念だ。
船を走行中、何度も水上警察の検問を受けた。検問とは表向きでワイロの要求だそうだ。ベトナムをはじめ、社会主義国では、ワイロの問題が蔓延っていて、それを垣間見た瞬間だった。
■チャンティエン橋をくぐりま〜す (右)水上生活者
■ティエンムー寺
フン川を渡ってティエンムー寺に到着した。正面にはいきなり仏塔がそびえ立ち、花が咲き乱れ、別世界のようだった。また、ちょうど雨が上がった天気は木々の緑を際立たせ、色の濃淡がはっきりと出ていた。中国風の建物ではあるが中国とは違う独特の雰囲気をただよわせ、静寂につつまれていた。
ああ、日頃のストレスが癒されていくぅ♪
■八角形の仏塔(七重塔)と境内

観光客もほとんどおらず、写真撮り放題♪
■境内の美しい植物


が、この雰囲気に合わないものが・・・。
オースティンの車が展示されていた。
しかし説明を聞くと、納得。ベトナム戦争で当時の住職が政府の仏教弾圧に抗議して焼身自殺した際に使われた車だとか。
重い話題にシュンとする4人。
■オースティンの車 これでサイゴンまで運転して行き焼身自殺した

この寺は現在も修行僧がいて、生活を営んでいた。ベトナムではもう漢字は使われていないが、僧達は漢字の勉強もするそうだ。
■この箱の中に生活用具一式が入っており、この上で就寝する
■阮朝王宮
1802年〜1945年まで続いた阮朝の王宮跡。ここも中国の影響が強い。中国の紫禁城を模して建造されたそうだ。多くがベトナム戦争で破壊されて、修復された部分が多かった。
■午門 ここから中に入る (右)は太和殿内部

■閲是堂 元は王のための劇場 (右)は内部のモザイク装飾
■トゥドゥック帝廟
午後からはトゥドゥック帝廟へ行った。ここは、第4皇帝が生前別荘として使っていたそうだ。詩を詠むための楼閣などがあり、贅沢な空間だ。
ここはカップルで訪れると別れるというジンクスがあるそうだ。
静かでいいけど夜はちょっと気味が悪いかも・・・。
■入口を入って右側の蓮池に沿って奥へカーブして行くと、楼閣が見える
■カイディン帝廟
ここは1920年から11年かけて完成した廟。今まで見学した中国風とは違い、フランスの影響を受けた、西洋風の建物だ。フランス植民地下にあった影響か。
すばらしい装飾は主に漆喰でなされているが、そんな近年に建てられた建造物にも係わらず、建物は古代遺跡のように風化し、雨だれで汚れ、西洋の優雅さという印象はなかった。
長いスパンで見たとき、古代の石造りの建造物は、近代の技術で建てられた建造物に勝るのだと痛感した。逆にいうと、技術はあっても古代のようなレベルのものを建造するにはコスト的にもう不可能なのだろう。ここはハリボテ的な建造物という印象だ。
■元は白亜だった外観 (右)内部はモザイクによる豪華な装飾だ
■ダナンへ
ダナンの天気予報も雨。しかしヒィウさんは、
「ベトナムの天気予報はアテにならないよ。現地の友達に聞くのが一番確実。」
と電話してくれたら、晴れだということだった。わたくし、晴れ女ですから、ハイ!
車でダナンまで向かい、今日からそこで2泊する。今日の夕食はヒィウさんの知っている、ダナンにある海岸沿いの海鮮料理屋に連れて行ってもらった。
まずは前菜。おっ、ウズラの卵かっ!と手を出す。殻を破ると、
「ぎゃあああ!!」
卵の中は黄身ではなく、できかけのヒナだった!
しかし、ここで食わねば、女がすたる。
ガブッ!
卵の味だった。食感はプニッて感じ・・・。ひぇ〜もーこれ以上噛めなぁいぃぃぃ・・・
ゴクンと飲んじゃった。
ふとヒィウさんを見ると、卵の殻に口を持っていき、チュルッと食していた。
(これが元で鳥インフルエンザになったりして・・・)
ひとりで青くなるわたし。しばらく笑顔が引きつっていたのであった。
■海鮮料理 左上が例のできかけウズラ

食後、ホテルの周辺まで来ると、路地は毒々しい緑の照明でいっぱいだった。
よく考えてみればホテルの名前も「グリーン・プラザ・ホテル」だ。ガイドブックを見ると、グリーンなんたらホテルというのが多くあり、そういう場所なんだと理解した。(緑の照明は多くても、植栽が多い訳ではないようだ?)
■ホテルの室内 すばらしい!
■ベトナムの吹き替え版
夜、バー・バー・バー(ベトナムのビール)を飲みながら、テレビを見ていると、「ラスト・サムライ」が放映されていた。映画は元の音声が小さく入っていて、吹き替えの人が上から重なり、二重音声の状態だった。これなら日本語のところは分かるなあと思って、観ていたのだが、あることに気が付いた。
トム・クルーズも渡辺謙も小雪も子供もみーんな同じおばさんが吹き替えているのである。しかも棒読み・・・。音もめちゃくちゃ大きくて、奥の日本語なんて聞こえないのであった。そして、今からいい場面というところで、突然終了し、「また次回に!」となったのである。
■T野ついに転ぶ!
今日はホイアンの見学から始まった。多くの外国人街が形成されていたところで、「ホイアンの古い町並み」として、世界遺産登録されている。
■ホイアンの古い町並み (右)名所・日本橋

昨日のフエの建造物群の見学の時から、T野は何もないところで何度もつまずいていた。
そしてついに想像どおりのことが起こった。
「フンフンの家」という洪水対策がなされた家でのことである。2階での見学を終え、階段を下っていくと、後ろで、
きゃあっ!
という声が聞こえた。そしてT野転がっていた。
そこは中庭になっていて、部屋中から見渡せるようになっており、観光客全員の注目の的だった。予想外の段で蹴つまずくのは分かるが、段があると分かっている階段で転ぶとは!
「だってぇ〜、最後の段が見えなかったんだも〜ん。」
幸いにも怪我などせずにすんだが、その後の旅行中ずっと、
「段あり!」
と指差喚呼しなければならなくなった。
※後日、T野は次の海外旅行にむけて、「足を上げて歩く」という基本中の基本の歩き方を練習中だという。
■アオザイお買い上げ
アオザイのコンテストで優勝したこともあるという服飾店があったので、入ってみることにした。T野が、
「かっこいい〜♥」
というので、見てみたら、そこにいる他の人間には理解できない柄だった・・・。
■T野お気に入りの一着

気を取り直して、中に入ると、アオザイ用の綺麗な生地があり、皆がいっせいにU子ちゃんに勧めた。
U子ちゃんはベトナムの女の人のように、華奢で細くてアオザイが似合いそうだったからである。
彼女はどうしようか迷っていたが、
「わたし達は着たくても着られないんだから!!!」
という強引な意見に感化されてはいないとは思うが、買うことになった。
■遂に来たミーソン遺跡
午後からはこの旅のメインイベントのひとつ、ミーソン遺跡の見学だ。ここはチャンパ族最大の遺跡だ。
「ここは不発弾がいっぱいあるから、決められた道以外行ってはダメだよ。」
って・・・。観光地化されているのは道の中だけってことですか?
■ジャングルの奥地へ延々と道が続く

遺跡はベトナム戦争の時に空爆されて、その残骸ってかんじで、ガラクタのみ残っているようだった。ここの遺跡はヒンズー教で、こんなところにまでヒンズー教が広がっていたのには驚かされた。
■唯一状態よく残っている部分 (右)展示室もある

ガラクタに見えた遺跡も近くでみると、レンガ積みの上に細かい装飾が施されており、一見の価値はあった。
■ディテール
ダナンへの帰り道、五行山という大理石がとれる山の近くを通った。山へは登る時間がなかったが、大理石のショップへは行った。
大理石なんて重いし、あまり興味をそそるものはないと思っていたが、T野がお気に入りの彫刻を見つけた。
それはライオンの置物だった。
「尻の筋肉がラブリー♥」
とのことだそうだ。
■ファッションショー
ホテルに戻ると、もうアオザイが出来上がっていた。早速ファッションショーだぁ!
夕食後わたし達はU子ちゃんを色々なポーズに決めさせ、その度に
「いいねぇ〜。今度はこっち向いて。いいねぇ〜。じゃあ今度は座って。・・・(以後繰り返し)」
と篠山紀信いや・・・アダルトカメラマンのノリでバチバチ写真を撮ったのだった。
■これがお買い上げしたアオザイ (右)ポーズを決めさせられたU子ちゃん
■チャム博物館
昨日までお世話になったガイドのヒィウさんは、今日からはゴールデンウィーク強化週間となり、お別れとなってしまった。でも今日はチャム博物館を見るだけで、午後はホーチミンへ帰るので、支障はなかった。
なので、今日の半日だけのガイドさんの名前は忘れてしまった。
チャム博物館はチャンパ王朝の遺跡にあった石像のコレクションが見られる。
「現地にある方がいいじゃん。」
というと、ガイドさんは
「盗られてしまうので、この方がいいんです。」
ウム。納得。
■7連のリンガで記念撮影するわたし アホである
■ホーチミンにて
夕方にはホーチミンの地を踏んでいた。もちろん晴れ。結局フエで少し降られただけで、天気予報はアテにならなかった訳だ。
早速腹ごしらえにバインフランを食べに行く。超特大だったが問題ナシ。
■ベトナムでバインフランとはプリンのこと おしぼりは有料だ

その後、国営百貨店に行って、おみやげを買いまくった。
■食料をごそっとお買い上げ

そして、夕食はわたしとT野オススメのサイゴン川クルーズである。前回のベトナム旅行ではベンゲー号に乗ったので、今度はクルーズ船の中でもごはんが一番おいしいと言われている、タウ・サイゴンに乗船した。
■タウ・サイゴン (右)内部

出航と同時に雨が降ってきた。屋根があるから問題ないと思っていたら、嵐になって、雨が吹き込んでくるようになり、ついにビニールで閉じられてしまった。クスン。
チキンの鍋をつついていると、いきなりU子ちゃんが
「こんなのが出てきた。」
と、言うので見ると、チキンの顔そのものだった。日本であんまり見る機会もないので記念撮影。
■ちょっとディスプレイしてみました♪
■世間は狭かった
今日は昼から予約してあるエステ以外に予定は買物くらいだったので、朝食をゆっくりととっていた。
たまたまOさんの親戚が住んでいる場所の話をしていると、T野が、
「その場所知ってる。わたしの妹も結婚してその辺に住んでた。」
と言った。あまりにもピンポイントな場所だったので、妹さんの嫁ぎ先の名前を聞いて、Oさんは硬直した。
「親戚や・・・。」
実はOさんとT野は遠い親戚だったことが判明した。この旅行で知った衝撃の新事実である。
■最後は極上エステ
午前中、最後の買物を済ませたわたし達は、ホテルをチェックアウトし、荷物を預け、この旅最大のイベント、「キー・サイゴン」のエステを受けにいった。前回のベトナムでは、キー・サイゴンの本店で受けたが、今回はカラベルホテル内で受けた。
今回わたしは、フェイシャルとフットマッサージ、ネイル(手・足)、シャンプー、ヘアブロー、軽食で5時間コース。
長い長いフットマッサージの後、赤い透明の液を持ってきた。そして片足にその液を少量づつ掛け始めた。
ジュッ!!
きゃあ、何これ?めちゃくちゃ熱い!!!
最後に片足を持ってグイッと液が入った器の中へ。
「ひょえ〜〜〜!!!」
たけし軍団の熱湯風呂の気持ちが分かったような気がした。えっ?古いって?
両足そんな目に遭って、サランラップを巻いていった。その時ちらっと足の皮がベロンと剥けているのが見えた。
(やっぱり熱すぎたんじゃ・・・。火傷で皮がむけちゃったよ!)
とひとりあせっていた。わたし以外はみんなボディマッサージを選んだので、この熱湯攻撃はわたしだけである。
かなり長い時間経った後、サランラップを外してくれた。すると、足に白い膜が!皮だと思ったものは、膜だったのである。この熱い液はロウか何かだったのであろう。
最後にはカラベルホテルのプールサイドで軽食をとった。
■カラベルホテルのプールサイドで軽食 うふっ♪ ネイルも綺麗

今回、わたしにしては優雅な旅行の締めくくりは、優雅な軽食で幕を閉じた。
かに思えた。
■もう一食
空港でチャックインすると、飛行機が遅れていた。ミールクーポンが配られ、予想外にもう一食となった。
指定されたレストランへ行くと、ミールクーポン組は奥のエリアに連れて行かれ、水が配られ、メニューは「ミートスパゲティ」か「フォー」しか選べなかった。それぞれ注文してやってきた料理は学食みたいだった。
■フォーはまあまあの味 スパゲティーは微妙だったそうだ

マッサージも受けた。
軽食も食べた。
さらに夕食も食べた。
もう寝るだけ・・・って、飛行機が来ないよぉ!!
(2009.9.3)
